帰り道、妙な光景を見た。おじさんが、階段からずり落ちているかのように、階段の上段に足、下段に頭といったかたちで寝転んでいたのだ。
そのおじさんに付き添っている女性はニヤニヤ笑っているふうだったので、なあんだ、単なる酔っ払いだな、たいしたことなさそうだなと思ってそのまま僕は本屋に向かった。
本屋からの帰り道、救急車が止まっていた。救急車の中に横たわり応急処置らしきものを受けているのは先ほど見かけたおじさん。救急士さんが受け入れ先を探している風だった。
その光景を横目で眺めながら帰路についた。そして、私の横を先ほどの救急車が走り抜けていった。
こういうことがあると、おじさんのその後とか、そもそもどうしてそんなふうなことになったのかとか、色々と気になって仕方ない(すぐに忘れるけど)。なんともなかった、もう大丈夫、という展開に期待している。
みんな、元気でいればいい。目に写る世界は、争いも無く平和であり、誰も悲しみを抱かず、誰も怪我をすることも無く、誰も病気にならず、そして誰も死ななければいい。年老いるにしても上限が定められていて、それ以上の年齢になるかどうかは自分で判断し決定づけられればいい。
そう、どうしようもなく馬鹿げたこと、夢でしかないこと、現実的にはあり得ないことだって分かっているけれど、時にそう願ってしまう自分は、また違った意味でスピードワゴン好みの大甘ちゃん(※詳細はジョジョの奇妙な冒険第一部参照)なのかもしれない。