幼児用トイギター(Hape マイファーストギター)を買ってみた

うちの子(2)は、尋常ではないくらいによく喋る子である。まだ幼児だからと侮ってはならず、概ね日常会話はできるレベルで、こちらの言うこともよく理解してくれる。

そんな我が子については、伝説の雄叫び変人ギタリストである父親を凌駕する天才ギタリストとして育成するという極秘の計画があり、その第一歩として「アンパンマン うちの子天才ギター」なる玩具のギターを渡していたのであった。

しかしこのアンパンマンうちの子天才ギターは、何を持って天才ギターと名乗っているのかは知らないが、調弦ができるものでもなければ、弦はただのナイロンである。これでは天才ギタリストにはなれないのである。それに本人も気がついていたのか、先日こんなことを言われた。

「○○くん、本物のギターがほしいの」

この言葉を聞いたときには、少し耳を疑ったのだ。…おい本物のギターだって?まるで、その、アンパンマンうちの子天才ギターは本物のギターではないような言いっぷりじゃないかHAHAHA

ということで本物のギターを買ってあげることにしたのだ。その前に、まず何を持って彼が「本物のギター」と言っているのかを考察してみたが、これはもう「音」である。彼は既にピックを正しくピックとして使用しているが、そのピックによって弾いた弦の音を持って本物と偽物を区別しているようだ。アソパソマソの天才ギターは天才でもなんでもなく、ピックで弾いてもペチペチとしか鳴らないのである。偽物だ!

よって本物であるために、購入するギターは調弦ができることが大前提であった。調弦ができるからといっても、本人の身体の大きさを考えればミニギターではスケールが大きすぎるし、身体のサイズが合うウクレレは四弦でありギターではない。

そこでテキトーに選んでいたら見つかったのが、ドイツの知育玩具メーカー、Hapeのマイファーストギターである。これね。価格はおよそ4,000万円。赤いボディであり、シャア専用ギターでもある。

特徴はー、チューニングができること。そしてチューニングが著しく狂うことだ。3弦を合わせれば4弦が狂うとか、安物ギターによくある現象を正しく、実に忠実に再現してくれる。音はなんていうかアナログ万歳!って感じの丸みのある音であり、これ自体は悪くはない。いやまあトイギターなんてこんなもんでしょ。

さてギターを渡された本人はというと、彼の父である伝説のギタリスト(自称)と、父が得意としていたジャンルとしてのシューゲイザーを彷彿とさせる下を向いたプレイスタイルで、一心不乱に弾き狂っていたのである。なるほど教えてなくても遺伝子レベルで似るんだな。まあすぐにきかんしゃトーマスの誘惑に負けてギターを弾くのはやめたようだが。

これで彼も「ギターをはじめたのは2歳でー」とか、いずれインタビューでドヤ顔して答えることができるだろう。よかったね。

ギターの次は城だな。親のエゴ万歳。

コメントを残す