何らかの新しい発見があったり、自分自身の生活や習慣では得られない何か新しい体験が擬似的に行える。疑似体験と気づきこそ読書の利点だ!!読書で得た知識や感動は、忘れないうちにブログにでもメモっておこう。それに、本屋に行けば次から次へと読みたい本がわんさか発売されている。あれも読まなきゃ、これも読まなきゃ、ああこれも…
…と思いながらひたすら本を読み、ささやかながらブログにコラムなどを書いているけれど、私の場合、読んだ内容の半分以上はしばらく立てば忘れてしまう。だからせっかく読んだ本の内容が話の種にもなる機会も少なく、もちろん実生活に直接の成果を出すにはなかなか至らない。
これではせっかくの読書も台無しである。貴重な時間はもちろん二度と戻らないし、ああ、どうしよう。こんなことを繰り返していくのかな・・・なんていうそんな困った現状を打破するためのシンプルなテクニックを教えてくれたのが本書「使える読書」。そのシンプルなテクニックについては序章「取り扱い説明書」にて言及されている。
本をひとつ読んで、考え方をひとつ得る、アイデアをひとつ得る、それをなにかに応用できる形で自分に刻んでおく、
日常生活のほかの事象と連結することが、読書の大きな喜びであって、理解の切り口を手に入れるということが読書のおもな狙い
これが著者の読書の”目論み””狙い”なのだが、的確に読書の意義を言い得ており、私としてもこの見解については大いに賛成。また、考え方、アイデアを”ひとつ”というのがポイントで、複数ある候補の中から”ひとつ”に絞り込んでいく過程、つまり極力軽量化していくという過程において「要約力」も鍛えられ、ひとつにまで要約できればそれを引用し人に伝えることも容易になるというわけだ。この減量、ダウンサイジング、シンプル化の概念は読書のみならず、あらゆる事象に通用するようにも思える。
また、あまり自分に縁(えん)のないような本の段落・内容においては、
外科医の気分になって読みましょう
と著者は言う。なぜって、そりゃ
そこは本のガンだと思えばいい
うわあ、こんな考え方はいままでしたことがなかった。初めから終わりまで、”一字も逃さず読まねばなるまい”といった強迫観念に飼われて本を読んでいたが、言われてみれば、なるほど人生とは有限のものであり、脳の記憶容量も有限のものだからこれは当然のこと。
以上のようなシンプルかつ有効な読書How-toが本書全体の20%程度、後半80%は実際にHow-toを利用している(に違いない)著者の読書コラムといった構成になっている。前半こそ重要で、著者のテクニックを活用し外科医的に読んでみれば、後半80%は部分的にはガンだったので、部分摘出(ざっくり読み)してしまいました。
シンプルな読書術を、シンプルに学ぶことが出来る良書です。ダウンサイジングに最適。
