ありあけのハーバー – 横浜市民に愛され続け、奇跡の復活を果たした銘菓

 横浜名物といえば「崎陽軒のシウマイ」を連想する人ってかなり多いんじゃないだろうか。でも、東京のいわゆる城南地区であったり、横浜近辺に住んでいる人にとっては、横浜名物といえばもうひとつだけ、偉大な食べ物がある。

 それは、「ありあけのハーバー」。これ、ほっぺたが落ちるくらい、すごく美味しいんだよね。

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 船の形をしていて、港を連想させるから「ハーバー」。このハーバーにはドラマチックな歴史があったりする。

 有明製菓の創業は1936年(昭和11年)。1954年(昭和29年)にはこのハーバーの前身である「ロマン」を発売する。栗あんを使っているので、そのマロンに夢を託すという意味で「ロマン」と名づけられたんだとか。船の形、そして港町横濱から連想して「ロマン」から「ハーバー」に名前が変わったのが1966年(昭和41年)。以後、横浜市民はもちろんのこと南関東広域で愛され、まさに有明製菓の代表的なお菓子・商品となり大ヒット。

 でも、有明製菓はバブル期の不動産投資の失敗を起因として経営難に陥り、1999年(平成11年)6月に倒産。美味しい「ハーバー」もあえなく市場から姿を消してしまった。

 みんな、あの「ハーバー」の味が忘れられない。横浜土産といえば、崎陽軒のシウマイか、有明のハーバーに決まってるじゃないか。多くの人の熱い想いが、実を結んでいく。

 有明製菓の元従業員、横浜市民などの有志らが2000年(平成12年)10月に「ハーバー復活実行委員会」を結成。実行委員会の懸命な復活運動の末、パン・菓子類の製造・販売等を行う株式会社プレシアが商権を引き継ぐ形で、2001年に新生・有明製菓としての「株式会社ありあけ」を設立し「ありあけのハーバー」は見事復活を果たしたのだった。

 これなんてプロジェクトX?と聞きたくなるくらい、なんてドラマチックな展開だろうか。横浜市民にとってそれほどに愛され続けた商品を生み出したことも凄いし、それを復活させるために立ち上がった有志の熱い想い。そんなことを想像するだけでこっちまで胸が熱くなるよね。

 なんていうことを考えながら、この前みなとみらいで買ってきたハーバーを食べたのだった。美味しいよ。