さようなら、銀河鉄道999

松本零士さんがご逝去されたとの報を受けて、個人的な思いなど。

私の幼少期の記憶を辿ってみれば、この人生において、一番最初に好きになったアニメは、銀河鉄道999だった。

古めかしい蒸気機関車の線路は空へと伸びており、その先はくるっと丸まりながら途絶えている。線路の端までくると、999は、空を飛ぶ。そして、999は、星から星へと、宇宙空間の見えない線路を走行する。

その描写に茫漠とした、とても強い、宇宙への憧れを私は感じていた。

汽車という乗り物と、果てしない宇宙への旅。その当時、私は幼すぎて、内容については正確には理解できていなかったかもしれないが、それでも宇宙に思いを馳せるには十分だった。

機械の身体、永遠の命を手に入れるために、未知の星々を旅する星野鉄郎の生きる姿は、今もこうして旅を続けている私の原点だったといっても、過言はない。男気と勇気と優しさに溢れた鉄郎は、やはり私にとっての憧れの姿だったと思うし、今も彼のように生きたいとさえ思う。

大きくなって読み返してみても、いまだに面白さを感じる。特に、四畳半惑星のノスタルジーがたまらない。

「遠く時の輪の接する処で、また巡り会える」

そうなのかもしれない。

松本零士さん、良い作品をありがとうございました。ご冥福をお祈りします。

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