リトル・ダンサー(監督:スティーヴン・ダルドリー)

リトル・ダンサー コレクターズ・エディション
アミューズソフトエンタテインメント (2005/12/22)
売り上げランキング: 7777

1984年、イギリス北部の炭坑町。11歳のビリーは炭坑労働者のパパと兄トニー、おばあちゃんと暮らしていた。ある日、ビリーの通うボクシング教室のホールにバレエ教室が移ってきた。ふとしたことからレッスンに飛び入りしたビリーは、バレエに特別な開放感を覚えるのだった。教室の先生であるウィルキンソン夫人もビリーに特別な才能を見出した。それからというものビリーはバレエに夢中になるのだが……。バレエ・ダンサーを目指す少年の姿を描いたS・ダルドリー監督の長編第1作。

 主人公のビリーが懸命に練習しているシーンが頻繁に出てくるわけでもなく、いわゆる「スポ魂」映画では絶対にないが、ビリーが抱える”踊りたい!”という欲求は、なんだか共感ができてしまい、観ている側が胸躍る気分になってしまう。

 特に、家族の姿がいい。喧嘩することもあるけれど、心の深い部分ではしっかりと繋がっていて、家族って本当にいいよね、と思わせてくれる。不器用だなぁ、と思いながらも、お互いを敬愛しているのがよく読み取れ、そこもまた共感を抱いてしまう。

 もどかしい家族の気持ちのやりとり、少年の夢、思春期ならではのフラストレーション、不思議な友情、ほんの少しの恋心といった、それぞれの心のデリケートな部分がとてもうまく表現されている作品で、じわじわと感動できるすばらしい映画。イギリスならではの作品かもしれない。