2014年のドイツ映画。邦題がめちゃくちゃイケていないが、現代は「Who Am I – Kein System ist sicher」だそうだ。ふーあむあい以降の読めそうなドイツ語は、「安全なシステムはない」の意。2014年の映画であるため、ハッキングをテーマにした名作ドラマシリーズの「MR.ROBOT」より前の作品である。
映画としては称賛する声も多いのだが、ソーシャルエンジニアリングを用いた二重のトリックであったり、物理アクセスを主体としたそれっぽいハッキングシーンなのだと思う。個人的にはなんの捻りもないありきたりな映画にみえてしまって、残念だった。特にハッキング手法にはリアリティが欲しかったが、この手の映画にそれを求めても仕方ないかもしれない。
安全なシステムがないことは認める。ソーシャルエンジニアリングが有効な手段であることも。一方で、あからさまな物理アクセスとその容易な様は、フィクション映画としても結構ありえないというか、ツッコミどころしかないわけで。没入感の観点で、フィクション映画にもいっていのりありてって必要でしょう。それが全くないので拍子抜けしてしまうのだ。
あと映画とはいえ、ハッキング行為をかっこよく取り扱うな、とは言いたいね。