
日本100名城を巡る旅、97城目。
あの球磨川の水害から4年目。当時は心配して結局寄付程度しかできなかったが、ようやく訪れることができた。
特色として、幕末に築かれたと思しき武者返しが残る。このせり出た形式の武者返しは、五稜郭と龍岡城、品川台場にしか見られないものだが、人吉城のものが最も長大であり、高い位置にある。実際に行ってみるとかなりの高さにあることがよくわかるので、ぜひ実物を見てほしい。ここだけで30分くらい見ていられる。たぶん。
人吉は温泉あり、酒造あり、幽霊寺あり、美味しい鰻屋さんありと、素敵な街である。だが球磨川流域はもともと降雨量の平均値が全国平均の1.6倍もあり、急峻な山々に囲まれた球磨盆地には、時として大量の雨が流れ出る。ゆえに日本三大急流に称せられる球磨川は、集中豪雨にて氾濫を起こす。
4年前の水害からは復興が進んでいるものの、空き地になっている場所も多い。自然災害はいつ起こるかがわからないが、地理的条件に基づいて考えれば、起こるべくして起こっているともいえる。
相良700年の歴史は、おそらく水害の歴史でもあったのだろう。過去よりも対策は強固のものになっているのだろうが、人吉は今後、水害の起こる球磨川とどのように向き合っていくのだろうか。