イカゲームを全話観た。結論から述べると、意外にも面白かった。話題になるわけだ。
まずストーリー。人生いろいろな失敗し続けているダメ人間なおじさん(離婚して実家に戻った、言わばこどおじ)が、大金を得るためにとあるゲームに挑むことになる。そのゲームとは、実は命をかけた子供遊びであり、参加者たちの命はまるでなんの価値もないかのように、次から次へと失われ…
という、カイジとCUBEとバトルロワイヤルとを足して3.6で割った感じの映画である。
この時点で、先が読めるストーリー展開ではあるのに、何故か妙に惹きつけられるものがあり、時間を忘れて観続けてしまうのだ。
それはなぜかといえば、実にスタイリッシュな舞台設定があり、チープさを感じさせない舞台装置のクオリティがあり、その上で、それぞれ個性が強烈でもある俳優たちのリアリティのある演技のおかげなのだ。
私は特に韓国映画が好きでもないが、仮にもし同じシナリオで邦画を作ってみたとしたら、チープでわざとらしい作品になるであろうことは想像に容易い。そのくらい、すごい。うん、語彙力が足りない。
なのでこの作品で改めて分かったことは、映画とは単にシナリオを楽しむものではない、ということ。呆気にとられる展開など別に不要。たとえ分かりきった展開だとしても、いかにそれを魅せるかによって、観客としての作品に感じる面白さというものは変わるのだ。その点ではすごくシンプルに面白さを追求した作品でもある。
展開こそベタだが、観る側に対して、それを待ち望ませるほどの魅力を提示できるのであれば、それはとても良い作品になる。
映画とは、創る側のモノでもあり、観る側のモノでもある。それを感じさせるような、両者のぶつかり合いがある作品は、きっと良作なんだろう。