コーエン兄弟のサスペンスといったらファーゴ。あの作品は真っ白な世界がとても綺麗で、その白が真っ赤な血でそまる様が気持ち悪いながらも美しく、そして作品自体は「実話をベースとした」と観る側を騙し、あげく内容は罪で罪を塗りつぶしてしまうという人間の醜い部分をむき出しにした異色のサスペンスだった。
そんなコーエン兄弟の描くサスペンス作「ノーカントリー」。この映画もサスペンスとしては異色だろうね。観終えた後のやり切れない思い。ぶつけようがない思いが生まれるもの。
この作品を観た後で、一体この映画は何をうったえたいのか分からない、と言う人も多いでしょう。捉え方は自由であるけれど、一つにはこのやり切れなさを伝えたいのかなあ、と。それは、自分の身を守るために銃を持つことであったり、田舎の陰鬱とした雰囲気であったり、自らの信じる道や自らが決めたルールを遵守することの危うさであったり、いずれは誰もが死に至るという深い悲しみであったり・・・ラストシーンのトミー・リー・ジョーンズが語る夢の話は生と死を考えさせられる素晴らしいシーン。
ちなみに田舎町+殺し屋or殺人鬼の組み合わせは、それだけで恐怖感が倍増するもの。そんな殺し屋(と呼んでいいのか殺人鬼と呼べばいいのかわからない)アントン・シガーを演じたバナナマン日村ことハビエル・バルデム(かのペネロペちゃんの彼氏)の気持ち悪さったら、たまりませんね。
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