城攻め:座喜味城

座間味ではない、座喜味である。沖縄を車でぐるぐると巡って、意外と似たような、いや似てないような、そんな地名が多いのだなと気づく。

公益社団法人日本城郭協会により、座喜味城は勝連城とともに続日本100名城に認定されている。続、といっても100名城に認定されている中城や今帰仁城に劣らない素晴らしい城址である。その遺構の美しさは、完全復元された首里城をも凌ぐものである。

このグスクの見どころは見事なアーチ門だが、全体的に非常に整備が行き届いており、なにより美しいのだ。勝連城が質実剛健ならば、座喜味城は可憐な乙女とでも言うべきか。主郭には建造物の跡として礎石が残されている。このグスクでは、城壁の一部に登ることができる。柵などは設置されていないため多少足元に注意が必要だが、柵がないということは同時に視界を遮るものがない、ということでもある。見晴らしが良い。

なお座喜味城には沖縄戦あたりに日本軍の高射砲が設置されたり、戦後は米軍に接収され、レーダー基地になったりもしたそうだ。米軍のレーダー基地設置時に一部の城壁が破壊されたことは残念だが、その後復元されている。

なお私個人としては、かつての城跡がそのまま軍事施設として利用されることに対してなんとも感慨深いものがある。少なくとも県庁が建ったり学校の校舎が建ったり、動物園になったりしている城址よりは、本来あるべき姿を維持しているのではないか、という意味で感慨深いのだ。別に和歌山城や小田原城、小諸城、上田城その他諸々をDisっているわけではない。

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